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2019-12-27

【学びのワ】土に還る しめ縄作り-文化とは-

日時:12/25 10:00-12:00
費用:¥1,000 ワンドリンク付き
*しめ縄追加1本¥500
講師:三瓶彰治 こずえ(只見町)

 

見本

10年前、ひと粒をオープンした時からずっとやりたかったしめ縄のワークショップがやっと実現しました。
大量に売られているしめ縄にずっと疑問を抱きつつ、
各地で文化は違うようですが、会津では各地で「歳の神」があり、
その時に燃やします。
新年に神様をお迎えするためのしめ縄。
「燃やして土に還るもので作りたい。」
ずっと思っていました。

いろんなご縁が繋がり、只見町でしめ縄作りを教えている三瓶夫妻と出会い、
昨年友人家族で、クリスマスパーティーの翌日に、しめ縄作りを体験しました。

飾りも全て自然のもので、地味ではありますが、家族の幸せを願い作ったしめ縄が玄関に飾られているのは、とても嬉しいものでした。
そして「歳の神」の日。
しめ縄を火の中に投げ入れる時は、少し誇らしく、
「ありがとう」と自然と感謝の気持ちが出てきました。
今思うとそれは、「自然への感謝」だったのかな。

只見の岩山に生息しているイワシバ

藁で作るのが一般的かと思いますが、伊勢神宮は麻、出雲神社はマコモを使っているそうです。
只見町では、岩山に生息している「イワシバ」を使います。
藁はとても固いので、叩いて柔らかくして使うのですが、
イワシバはとても扱いやすいです。

6月頃の梅雨の時期、タイミングをみて、採りに行くそうです。
そして天日でよく乾かし、保存しておきます。
使用するときは、水に濡らしておくと柔らかく、編みやすくなります。

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まずは飾りで使う縄ないから。
そしてしめ縄作りに入ります。
しめ縄は神様へのものなので、縄とは逆になります。
より(ねじる)をかけながら、もじって(交差させ編んで)いく。
単純なようで、なかなか力のいる作業です。

新婚夫婦でのご参加

二人で息を合わせてやっていくと、やりやすいです。
今回は、ご夫婦や家族での参加もあり、それぞれ楽しく作っていただきました。

しめ飾りの飾りには、色々な意味合いがありますが、
今回は、自然に還るもので、楽しく作っていただくこと。
三瓶ご夫妻が只見の山々から色々な飾りを採ってきてくださり、
その素材をみるのもとても楽しく、皆さんフラワーアレンジのように熱中していました。笑
燃やすのがもったいなくなりますね。

利便性と豊かさ、そして文化とは

ちょっと話は飛びますが、
最近とても感じること、
インターネット、スマホの普及で、情報はワールドワイドになっているかのようですが、まだまだ小さな島国日本。
テレビや、大手スーパーの市場の私たちに与える影響は、計り知れなず大きいなと感じます。

幸せとは?仕事って?豊かさって?

いつの間にか刷り込まれている「幸せ像」「安心のかたち」

利便性を求めたが故の、今のスーパーの品揃えの現状。
震災や出産を機に見直している洗剤などから、たどり着いた感想です。

利便性と豊かさとは、相反する方向へ向かっているような気がしてなりません。
それはあくまで私の価値観からですが。
便利さをお金で買って、そして得たものとは何だったのでしょうか。

「モノ」を皆さんにお届けしている立場から、
この溢れるモノの中で、色々考えさせられることが多いです。

このしめ縄も、今やお金を出せば簡単に買える日本の文化となってしまいました。
日本が、自然との暮らしの中で培い、育んできた「文化」
時代が変われば、文化ももちろん変わっていくと思います。
言葉が悪いかもしれませんが、経済活動の餌として繋げている文化には、
もはや何が残っているのでしょうか。

家族を持ち、田島という田舎町に腰をすえ2年が経ちました。
40歳を目の前に、
暮らす町、国、世界、そして地球、自然、
暮らし、生き方、仕事、人生、
20代、30代ともがいて学んだこと、そしてこれからのこと。

「学びのワ」はそんなことを皆さんと学び、共有、共感する場になったらいいなと思っています。
どれが正解かわかりませんが、これからの私たちの暮らしが「文化」となっていく中で、過去を学び、経験し、そして新しく作り上げていけたらなと思っています。
しめ縄作りもその一つです。
お正月には飾らなくてはいけないもの。ではなく、
正しいやり方も大事ですが、まずは今の暮らしの中で、
私たちにとってどんな楽しみとなるのか
そんなことを一つ一つ紐解いていけたらいいなと思います。

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